有料読者宣言

創作・文化

17 Res. 17.952736 MONA 1 Fav.

1 :須山六段錬士:2015/03/19 13:34:36 (9年前)  15.328114MONA/4人

我々読者は、素晴らしい漫画を提供してくれる作者様に対し、よき読み手であり、その功績を労い、それに見合った対価を払うことをここに宣言いたします。

一つ、公開されている漫画をよく読み、常に素晴らしい作品を探します。

一つ、素晴らしいと感じた作品の内容をよく咀嚼し、そのメッセージがいかに良いものであるか言葉にし、作者様には感謝を、未来の読者達には喧伝をいたします。

一つ、その作品の価値を認め、我々一人一人の感動の大きさに基づき、我々の労働の証である「モナー」を作者様に贈ります。


つまり
漫画のレビューをして
作者さんに投げ銭をするスレです。

2 :須山六段錬士:2015/03/19 13:37:08 (9年前)  0MONA/0人


記念すべき最初の作品は、最近完結を迎えた 
かなしいストルゲ 作:うましゃく
http://infiros.web.fc2.com/mangano/kana/kanatop.htm

サイトデザインを見てもわかるように、うましゃく先生は独特のセンスを持った方であり、この「かなしいストルゲ」でも、独自の世界観と哲学が展開されます。

物語は、戦争から帰ってきた男の話から始まります。優秀な軍人である相武は、遠征から故郷に帰還しますが、故郷は敵の空爆で消え去っていました。
兵器となるために感情を捨てたと思っていた相武も、家族の死には涙を流します。
すると突然、相武はどこかの家の玄関にワープし、「おかあさん」を名乗る人物に
迎えられます。不審がっていた相武ですが、家族を失った悲しみを埋めるように
「おかあさん」を受け入れるのです。
その後も、相武と似たような境遇の人間達がその家に迎え入れられ、「おかあさん」の子供が増えていきます。「おかあさん」の正体とは…

3 :須山六段錬士:2015/03/19 13:37:37 (9年前)  0MONA/0人

かわいらしい絵に反し、物語は常にタイトルのように展開します。
「ストルゲ」とはギリシア語で家族愛のことですή。家族に限らず、この作品には様々な愛の形が登場しますが、皆、その愛に拘りすぎて悲劇的な結末を迎えます。

それを「極端だ」と言ってしまえばそれまでですが、人間である限り、我々は愛を捨てることは出来ないのです。「好きにならなければ、こんな辛くなかったのに」と言うのは陳腐な言葉ですが、現実にありうる話なのです。

この作品の結末が、良かったのか悪かったのか感じるのは人それぞれでしょうが、愛を持ち続けた結果手にするものが悲しみでも、愛があるならば、それは幸福とも呼べるかもしれません。

評価:25mona
https://twitter.com/umasyaku に贈らせて頂きます。

4 :須山六段錬士:2015/03/19 13:51:36 (9年前)  0MONA/0人

みなさんも、素晴らしい漫画を見つけて
ここで紹介してください。
いいものだと感じたら
自分もその作者さんにモナーを贈ります。

5 :須山六段錬士:2015/03/19 15:53:55 (9年前)  0MONA/0人

怒りのロードショー 作:マクレーン
http://comicmcclane.web.fc2.com/roadshow/index.html

作者名で想像がつくでしょうが、映画愛にあふれる作品であり、映画のレビュー漫画とも呼べるでしょう。
レビューをさらにレビューすると言う奇妙な事になりますが一言、おもしろいです。
そう、映画も漫画も娯楽である以上、面白ければいいのです。

この作品は基本的には男子高校生数人が集まって、好きな映画の話をするだけの漫画です。
あれがよかった、あれがだめだった等、時には過激な抜き身の言葉で、悪く言ってしまえば生産性のない会話が続きます。
私を含むオタクの人間ならば、彼らにどこか他人ではないような親近感を持つはずです。

6 :須山六段錬士:2015/03/19 15:54:30 (9年前)  0MONA/0人

映画の感想をただ「かっこいい」しか言わない女子に対し憤慨するシーンは印象的です。
作品愛の大きさ故に、その作品の感想を一言で済ませてしまう人間の品性を疑ったことは自分も身に覚えがあります。そういう意味ではこの作品も上で紹介した「かなしいストルゲ」のように愛がテーマなのかもしれません。

映画が好きな人も、それほど見ない人も、彼らの会話に参加してみてください。
知らなかった作品やあるいは、すでに知っている作品の新しい見方を発見できるでしょう。

評価:29mona
https://twitter.com/comic_mcclane に贈らせて頂きます。

余談ですが自分は「遠い空の向こうに」という映画が好きです。
炭鉱の町に住む少年が仲間を集めロケットを作るという、実話を基にした話です。
将来に対する閉塞感を打ち破るように、ロケットが天に向かって飛んでいくシーンは美しく、挑戦することへの勇気を与えてくれました。

7 :名前をください。六段錬士:2015/03/20 10:15:59 (9年前)  0MONA/0人

この絵と作風は鳥クロロエチレンの人かなっておもったら鳥クロロエチレンの人だった
いいよねこの人の作品とキャラクター

8 :須山六段錬士:2015/03/20 20:07:10 (9年前)  0MONA/0人

ドブ川でfishing 作:インカ帝国
http://neetsha.jp/inside/comic.php?id=14396

釣り漫画と呼んでしまうのは適当ではないかもしれません。
インカ先生の人生観を語るための日常漫画、その延長上に釣りがあると言うべきでしょう。
私は少しだけ釣りをやったことがありますが、釣りと人生は似ていると思います。
水面の向こう側をすべて見通すことが出来ず、天気や魚の気まぐれ等、自分の意志ではどうにもならない事は多いです。
そんな理不尽な人生で魚が食いつくのを待っている、インカ先生の静かで熱い幸福欲求があふれる作品です。

物語は釣りからではなくドブ川の様に心が歪んでしまった男の独り言から始まります。
仕事の辛さ、未来への閉塞感、彼女とのちょっとした言い争い、あるいはそれ以外の何か、その一つ一つが滓となり、彼は生きることから目を逸らしたくなります。
仮病で仕事を休むことが決まったときの彼の顔は歓喜にあふれていました。
仕事に行かずに入る風呂に幸福を感じ、釣堀に足を運びます。

9 :須山六段錬士:2015/03/20 20:08:31 (9年前)  0MONA/0人


現実逃避、現実逃避なのですが、現実を忘れることで幸福を得られるならば、現実とは一体何なのでしょうか?
釣堀で展開される彼の釣りに対する持論は熱があり、冒頭での暗さは嘘のようです。
死んだ魚の目をしていた男が水を得た魚になります。
仕事をズル休みしたと言うことは、本来彼はそこに居るべきではありません。
それはある種の仮想体験とも呼べるでしょう。
物語が進むと、自宅に車で突っ込んだり、作者本人の登場など、現実なのか仮想なのか不明な描写が出てきます。
現実と仮想の境界はあやふやになり、物語のリアリティは失われていきます。

幸福とは一時の幻であり、私達は心の水面の向こうに見える幻影を、現実と言う陸から眺め、ある時には釣り針を投げ、一時の慰みにしているのかもしれません。
釣り上げた幻はいつまでも魚篭に入っていてくれるでしょうか?

評価:15mona
https://twitter.com/hekatoninka に贈らせて頂きます。

10 :名無しの権兵衛七段錬士:2015/03/20 20:18:25 (9年前)  0MONA/0人

モナを貰った作者さんの反応はどうでしょうか?

11 :須山六段錬士:2015/03/20 20:22:16 (9年前)  0MONA/0人

今のところ反応はありませんが、
モナーコインの知名度をあげていけば
自然に自分がいくら持ってるか意識するようになるんじゃないでしょうか。

来年、あるいは再来年、10年後でも
その価値に気づいてくれればいいのです。

12 :須山六段錬士:2015/03/20 21:24:03 (9年前)  0MONA/0人

ひとり反応してくれました^^

13 :須山六段錬士:2015/03/21 20:06:29 (9年前)  0MONA/0人

さよならの日まで 作:からのはこ
http://snh.yumenogotoshi.com

鉛筆で描かれたやわらかい雰囲気の漫画です。
節々に描かれるカラーのシーンは絵本のようで郷愁を誘います。

童話じみた雰囲気でまず語られるのは、我々の知る「ニンゲン」が世界から消え去り200年が経過したということです。
緑溢れる「イニシェの森」にすむ「カイブツ」とその仲間達は、見たことも無い動物と出会います。
その動物は「ヨーミア.J.アンダーヒル」と名乗り、ニンゲンと言う生き物であること、5歳である事がわかりますが、お父さんやお母さんは何処なのか、どうやってイニシェの森に来たのかはわかりません。
優しいカイブツはヨーミアの両親を探してあげようと考え、仲間の「モチコロ」二人とヨーミアをつれて森の外へ旅に出ます。
ニンゲンはどこへ消えてしまったのか?

14 :須山六段錬士:2015/03/21 20:06:53 (9年前)  0MONA/0人

現時点で物語は途中であり、この話の結論はまだ見えていません。
ただ、作中に登場する動物や、見慣れない怪物たちは皆、一部を除き知能が高く言葉を話します。
それどころか文明を持ち、貨幣経済も成り立っています。
彼らは「ニンゲンは消えた」と言いますが、果たして何がニンゲンを人間たらしめているのでしょうか?
人間とそれ以外を分かつものは見た目でしょうか?言葉でしょうか?あるいは感情?
ケモノたちの村に住む狼の「ケヴィン」は家畜を見て疑問を感じます。
「言葉を話せないだけで、自分たちとはこうも違う扱いを受けるのか?」
穏やかな時間が流れる様に見えるその世界にも、食う者と食われる者の関係は存在します。

ニンゲンとそれ以外の生き物の境界線があやふやになった遥かな未来で、人間を探す旅は続きます。

評価:10mona
https://twitter.com/syhnohaco  に贈らせて頂きます。

15 :須山六段錬士:2015/04/02 18:24:28 (9年前)  0.114114MONA/1人

ドラゴン戦士 作:モンゴル大臣
http://dragonwarrior.web.fc2.com/

ぶっちゃけてしまうならば、今まで挙げた作品に比べて画力、ストーリーなど、あらゆる点で一回りか二周りくらい落ちます。
そもそもこれは合作漫画であり、数頁おきに描く人間が入れ替わる、いうなれば筋書きの無いプロレスのようなものです。
なぜこんな混沌とした漫画を紹介するのかと言うと、私はこういう漫画が好きだからです。

桃尻学園に転入してきた「高昇龍」(5話まで名無し)は、転入初日から学校で一番強いハゲ「染め次郎」とキセルバトルを繰り広げ、意気投合し染め次郎のいるキセル部に入部します。
その仲間に孫の手使いの「みるく」も加わり、キセルインターハイに出場し、強敵との戦いの中で「世界パイプ委員会」の陰謀に巻き込まれていきます。

あらすじを説明してもわけがわからないと思うので、是非直接読んで混沌を味わってください。

この漫画も例に漏れず、今まで紹介した漫画は全部、web漫画雑誌「新都社」に掲載されているものです。
そして、この漫画こそが新都社のノリを体現している物の一つだと、私は思っています。

16 :須山六段錬士:2015/04/02 18:24:54 (9年前)  1.255254MONA/1人

今の新都社しか知らない人は驚くかもしれませんが、新都社は最初はウェブサイトの体裁を取っていませんでした。
最初は「週刊少年VIP」というタイトルの2chのスレッドだったのです。

2005年、ニュース速報VIP板において「僕の漫画を読んでください」といったスレッドが複数あり、それを一つにまとめたのが週刊少年VIPなのです。
新都社に掲載されている作品は現在は8000作を超えていますが、当時はたったの4作でした。

失礼な言い方になってしまいますが、その4作もアマチュア的といいますか、見切り発車的な勢いに任せた作品であり、多くの読者が「下手でも面白いものを描けるんだ」と感じたと思います。
私もその一人です。
次第に、「自分も」と言う人間が集まって、作品は増えていきます。

いい加減でもいいからとにかく何かを描く、その後先の考えなさ、カオスさが爆発力となり、数多くの漫画が生まれ、やがてそれをまとめる人間も現れて、今のように大きくなっていったのです。

ニュース速報VIP板にはそういった勢いがあり、誰かが面白い事をすると「VIPクオリティ」という言葉で賞賛したものです。
その古き良きVIPの熱を残した作品の一つが、この「ドラゴン戦士」だと思います。

17 :須山六段錬士:2015/04/02 18:25:33 (9年前)  1.255254MONA/1人

ちなみにこの作者の片方は、新都社最初期のまとめをやっていた人です。
当時、作者達は作品のアップロードを彼に頼んで手動でやってもらっていました。
運営者も今では一人ではなく、複数の人間が集まって、それぞれの役割を果たしています。

いい加減なノリで始まった遊びが、数多くの創作活動者の交流の場となりその中から最近ではプロの漫画家も出ています。

モナーコインとよく似ていませんか?

最後はかなり脱線しましたね。すみません^^;

評価:20mona
https://twitter.com/arisue_neetsha に贈らせて頂きます。

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