あの子との思い出

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1 :生ける屍三段:2017/10/12 02:34:16  13.69744606MONA/41人

自分の記憶は知らず知らずのうちに改ざんされてしまっている。
ときには、存在しなかった人まで存在していたように思ってしまう。
そんなお話

半分フィクションになるかもだけど、ここに小説じみたものを書く。
まかれたモナは、食費の足しにさせていただく。

2 :生ける屍三段:2017/10/12 02:37:19  0MONA/0人

喘息の発作を起こして、小さいころ入院することになった。
そのとき、となりにいたお姉さん、髪が長くて色が白いきれいな人だった。
自分が夜中に発作をおこしたときにナースコールをしてくれたり、りんごの皮をむいてくれたり、幼心に女性っていいもんだなあと自分に教えてくれた最初の人。そして、身近で命が消える瞬間を体験させてくれた人。
それが、僕にとってのあの子なんです。

3 :生ける屍三段:2017/10/12 02:41:13  0MONA/0人

いまでこそ、名前もあやふやになってしまってあの子としか思い出せない人。
そして、精一杯生きたいと願った人。今、自分が大人になってこの世にはもういないはずなのに、夢の中だけでなく、駅のホームで存在を感じることがある。人は死ぬときに、必ず迎えに来てくれるひとがいるという。

4 :生ける屍三段:2017/10/12 02:43:50  0MONA/0人

自分自身も小児ぜんそくで、死の淵をさまよったことがある。呼吸ができないのは本当にくるしいし、ぜーぜーと気管がやられるのもつらい。あの子も自分と同じ苦しさを味わっていた。でも、最後の瞬間まで笑顔だった。
苦しみから解放された人の死に顔は本当に美しい。

5 :生ける屍三段:2017/10/12 02:48:03  0MONA/0人

いまでも、最後の一瞬の顔を思い出すことがある。つい数時間前まで、退院したらバスケットがしたいといっていたあの子。運命とは残酷だ。のんべんだらりと、生きているのに死んでいるような怠惰な日々を過ごす人間もいれば、その一方で、1日1日が命を懸けた勝負。いやギャンブルをしている人間もいるというただそれだけのこと。

6 :生ける屍三段:2017/10/12 02:54:02  0MONA/0人

小さな僕にとって、あの子いや隣のお姉さんと病院の購買にいくことが大冒険だった。初めて、手をつないだ母親以外の女の人、いつも以上に心臓がどきどきして、お姉さんと半分こしたチョコレートは一人で食べるよりも甘かった。
食事の時間に僕が、ほっぺにご飯粒をつけてるとそれをとってくれたこともあった。夜寂しくて眠れないとき、看護婦さんにみつからないようにこっそり、ベットに潜りこませてくれたこともあった。お姉さんはそんな僕の頭をなでながらやさしく寝付かせてくれた。

7 :生ける屍三段:2017/10/12 21:20:22  0MONA/0人

そんなお姉さんを殺したのは実は僕なのかもしれない。苦しんでいるお姉さんに僕はなにもできなかった。ただその様子を人形のようにながめていただけ、気がついたときにはもうお姉さんは穏やかな表情になっていた。少したってから巡回の看護婦が、お姉さんの異変に気づき、医者を呼んだが、お姉さんは帰ってこなかった。あの時感じた人の死の瞬間が忘れられなくて僕は日々を生きている。

8 :生ける屍三段:2017/10/13 00:01:41  0MONA/0人

夏場に長く発見されない孤独死は悲惨だ。仕事柄そういう現場を多く見てきた。首吊りは発見が遅れると首の肉が腐り、頭がボーリングの玉みたいに
転がっていく。その瞬間体も床に落ちるのでその音で発見されることもある。
だが、腐乱して落下した死体は四方にその肉片を散らばらせ、すさまじい異臭を放つ。お姉さんとは違うみじめで美しくない死に方だ。だが転がった頭を見ると表情は比較的穏やかだ。

9 :生ける屍三段:2017/10/13 00:03:23  0MONA/0人

死とは、この世に希望がない人間の唯一の脱出手段であることは否めない。だが生きたいと願う人間にさえ訪れることは実にこの世が不条理であるとゆう証明に他ならない。だから、そう、僕自身は究極の死せる状態を求めながら生きたいのだ。

10 :生ける屍三段:2017/10/13 00:05:42  0MONA/0人

お姉さんは苦しみの果てに、安楽の表情を手に入れた。そのことが呪いのように僕を苦しめる。そう、お姉さんの肉体は消えてもその存在を僕は消すことができない。だから、このスレに愚痴をこぼすように小説を書く。その行為自体は、お姉さんへの追憶という高位のものではなく、ただのマスターベーションだ。でも、この僕の狂っている、どうしようにもない感情をただただ誰かに伝えたいのだ。

11 :生ける屍三段:2017/10/13 00:09:45  0MONA/0人

ある日の病室にて

小児病棟は個室は少なく、4~6人の大部屋だ。ただ、なぜか僕とお姉さんは
他の子が退院したのか、はたまた先に逝ってしまったのか2人きりだった。
母親が帰ったあとで、先に声をかけてきたのはお姉さんだった。

12 :生ける屍三段:2017/10/13 00:12:09  0MONA/0人

「きみも喘息なの?」人見知りな僕はただこくりと頷いた。
僕が、もじもじしているとお姉さんは自分のことを話し始めた。
生まれつきの小児喘息で、長く入院していること、発作を何度もおこしたこと。お姉さんには妹がいて、親があまり病院にこれないこと。そして、

「天国ってあるのかなあ?」

13 :生ける屍三段:2017/10/13 00:13:00  0MONA/0人

あの時の僕には難しすぎる一言。天国の意味もわからない。
僕がきょとんとしているとお姉さんはそれ以上はなにも言わなかった。

14 :生ける屍三段:2017/10/13 00:15:13  0MONA/0人

「天国か・・。」主のいなくなった部屋でよく僕は口癖のようにつぶやく。
風呂に入ったままリストカットをして、どろどろになった物体を目撃したときも、交通事故でヘルメットが吹っ飛んで木の枝に引っかかった様子をみたときも。

15 :生ける屍三段:2017/10/13 00:17:16  0MONA/0人

人はみな明日命を落とす可能性がある。それは、少ないかもしれないが0ではない。いまこのスレを読んでいるあなたでさえそうだ。
もし、自分が明日死ぬとしたら、あなたは今日をどう生きますか?死神はいつもあなたを死へといざなおうとしている。この世に生を受けた以上その宿命からは逃れられない。
この肉体は、いずれはすべて地球に返却しなければならない。

16 :生ける屍三段:2017/10/13 00:19:13  0MONA/0人

死後の世界を意識することは、この世で生きることが幸せであるものほど、それに反比例して怖くなる。お姉さんの死はそれを僕の心に刻んだ。

「なあ、おまえら、死んだ後のこと考えてみなよ。もしかすると一人で、永遠に無の世界をさまようことになるかもしれないんだぜ」
死神は僕にそうささやきかけてくる。

17 :生ける屍三段:2017/10/13 15:18:35  0.2MONA/1人

<謝辞>

1にまいていただいたモナをアマゾンギフトに変えてインスタント麺が
買えました。こんな駄文にモナをくださる方に感謝します。

18 :生ける屍三段:2017/10/14 00:49:46  0MONA/0人

駅のホームにたっていると、ふと向こう側にあの子がたっていた。それもあの時のすがたのままで、ホームにいる人はだれもあの子には気がつかない。
あの子は僕をみつけたのか嬉しそうに手を振っている。そして電車が通過すると、あの子の姿はもうそこにはなかった。

19 :Uran 初段:2017/10/15 01:14:03  0MONA/0人

参加しますね。

20 :名無し四段錬士:2017/10/17 08:01:43  0MONA/0人

少年時代を過ごした街の〜♪
地図を開いてノスタルジ〜♪
毎日恋人のユキちゃんとキスした公園が排工場♪
あれれ?記憶がそっくりまるごと夢芝居♪
あの素晴らしい愛をもう一度♪
あの素晴らしい愛をもう一度♪

21 :Uran 初段:2017/10/19 10:14:05  0MONA/0人

参加します。

22 :dragon3766三段教士:2017/10/27 07:05:28  0MONA/0人

I did not realize until it was too late that my ex-wife was really Satan,wow did I feel stupid!!

23 :Uran 初段:2017/10/28 22:54:56  0MONA/0人

いいことありますように。

24 :モナマエ二段:2017/10/29 19:43:32  0MONA/0人

モナモナ〜といえば、良いこともあるさ。

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